SeaArt AIで理想の画像を生成する！プロンプトとモデル・LoRAの深掘りガイド

AI画像生成の世界は日々進化しており、その中でも「SeaArt AI」は手軽に高品質な画像を生成できるツールとして注目を集めています。テキストで指示（プロンプト）を入力するだけで、AIがあなたのイメージを形にしてくれるのは、まるで魔法のようです。

しかし、実際に使ってみると「プロンプトを頑張って書いたのに、なぜか思い通りの画像にならない…」という経験はありませんか？実は、SeaArt AIで理想の画像を生成するには、プロンプトだけでなく、**モデルやLoRA（ローラ）**の理解が非常に重要になってきます。

この記事では、SeaArt AIのプロンプトの基本から、私の実体験に基づいた「プロンプトだけでは解決しない現実」について深掘りし、より効果的にSeaArt AIを使いこなすためのヒントをお伝えします。

目次
SeaArt AIとは？
プロンプトの基本：AIへの指示書
私の経験から見えたSeaArt AIの「現実」：プロンプトだけでは限界がある？
SeaArt AIをより効果的に使うためのヒント
まとめ

SeaArt AIとは？

SeaArt AIは、シンガポールのSTAR CLUSTER PTE. LTD．が開発・提供するAI画像生成ツールです。テキストプロンプトから画像を生成するだけでなく、様々な画風や構図、品質設定が可能で、ダウンロード不要、日本語対応、そして商用利用も可能という点が大きな魅力です。

プロンプトの基本：AIへの指示書

プロンプトは、AIに「こんな画像を生成してほしい」と伝えるための指示書です。一般的に、以下の要素を具体的に記述することが推奨されています。

品質指定: masterpiece (傑作), best quality (最高品質), high resolution (高解像度) など。
スタイル: oil painting (油絵), anime style (アニメ風), photorealistic (写実的) など。
被写体: 人物、動物、物体など。
特徴・詳細: 髪の色、目の色、服装、表情、体型など。
背景: シーンや場所。
構図・アングル: full body shot (全身), close-up (クローズアップ) など。
雰囲気・感情: peaceful (穏やか), vibrant (鮮やか) など。
ネガティブプロンプト: 生成してほしくない要素 (low quality, blurry など)。

推奨される記述順序は「品質指定 → スタイル → 被写体 → 背景 → 詳細 → 技術的効果」とされています。

私の経験から見えたSeaArt AIの「現実」：プロンプトだけでは限界がある？

ここからは、私が実際にSeaArt AIを使ってみて感じた、プロンプトだけでは解決しにくい部分についてお話しします。

1. プロンプトよりも「モデル」や「LoRA」の影響が圧倒的に大きい

SeaArt AIで画像を生成する際、最も影響力を持つのは、実はプロンプトそのものよりも**選択する「モデル」や「LoRA」**だと感じています。例えば、どんなに「リアルな女性」とプロンプトに書いても、アニメ調のモデルを選んでいればアニメ風の画像が生成されます。

LoRAは、特定のスタイルやキャラクター、服装などを学習させた追加ファイルのようなものです。これを適用すると、プロンプトの内容よりもLoRAの学習内容が強く反映され、画像の雰囲気がガラッと変わることが多々あります。

2. 細かい指示が反映されないことが多い

プロンプトに「左手にリンゴ、右手に本を持っている」のように細かい指示をしても、そのモデルやLoRAが持つ「テンプレート」のようなものに影響され、うまく反映されないことがよくあります。特に、複雑なポーズや複数のアイテムの配置などは、期待通りにならないことが多いです。

これは、モデルやLoRAが特定のパターンを強く学習しているため、プロンプトの細かい指示がそのパターンを「上書き」できない場合に起こると考えられます。

3. 複数人の登場人物を描くのは苦手

「2人の女性が手をつないでいる」や「3人の友人がカフェで話している」といった、複数人の登場人物を描く指示は、SeaArt AI（そして多くの画像生成AI）が苦手とする傾向があります。

多くのモデルやLoRAは「1人を描くこと」を前提に学習されているため、複数人を指示しても：

1人しか描かれない
人物の数がおかしくなる（手足が増えるなど）
人物の顔や服装が全く違うものになる
構図が崩れる

といった問題が発生しやすいです。複数人を描きたい場合は、根気強くプロンプトやモデル、LoRAを調整するか、生成された画像を加工する前提で考える必要があるでしょう。

4. ネガティブプロンプトの効果が薄い場合がある

「bad anatomy (不自然な体の構造)」「ugly (醜い)」など、生成してほしくない要素をネガティブプロンプトに記述しても、期待したほど効果が反映されないと感じることもありました。特に、モデルやLoRAが持つ特定の癖や、プロンプトで強く指示した要素が原因で発生する問題は、別のモデルやLoRAを試すことで解決を図るのが賢明です。

SeaArt AIをより効果的に使うためのヒント

私の経験を踏まえ、SeaArt AIで理想の画像を生成するためのヒントをいくつかご紹介します。

まずモデルとLoRAを選ぶ: プロンプトを書き始める前に、どのような画風や雰囲気の画像を生成したいかによって、適切なモデルとLoRAを探し、選択しましょう。これが画像の方向性を決定する最も重要な要素です。
プロンプトは「大枠」を伝える意識で: 細かい指示にこだわりすぎず、まずは「誰が、どこで、どんなスタイルで」といった大枠をプロンプトで伝えましょう。細かい部分は、モデルやLoRAの特性に任せる、あるいは生成後に加工することを視野に入れると良いかもしれません。
複数人は「苦手」と割り切る: 現状、複数人の正確な描写は難しいと認識し、もし必要であれば、生成後に画像編集ソフトで人物を追加・修正するなどの工夫を検討しましょう。
ネガティブプロンプトは基本的な品質維持に: ネガティブプロンプトは、あくまで「低品質な画像」や「一般的な不要物」を避けるためのものとして活用し、モデルやLoRAの特性に起因する問題は、別のモデルやLoRAを試すことで解決を図るのが賢明です。
「プロンプトマジック」や共有プロンプトを活用しつつ試行錯誤: SeaArt AIには、他のユーザーが生成した画像のプロンプトを見られる機能や「プロンプトマジック」があります。これらを参考にしつつも、最終的にはご自身のイメージに合うまで、モデルやLoRA、プロンプトの組み合わせを何度も試す「試行錯誤」が重要です。