画像生成AI「Stable Diffusion」ってなに？簡単にわかる人気AIのしくみと使い方

最近よく話題になっている画像生成AI「Stable Diffusion（ステーブル・ディフュージョン）」。このAIを使えば、文字で指示するだけで、リアルな写真やイラスト風の絵を作ることができます。この記事では、Stable DiffusionがどんなAIなのか、どんなことができるのか、どうやって使えばいいのかを、高校生にもわかりやすく説明します。

Stable Diffusionって何？

Stable Diffusionは、イギリスの会社「Stability AI」が2022年に開発した画像生成AIです。「ステーブル・ディフュージョン」と読みます。英語や日本語で指示文（プロンプト）を入れると、それに合った画像をAIが自動で作ってくれます。

たとえば「森の中にいる白いオオカミ」と入力すると、それっぽい画像ができあがります。写真みたいにリアルなものから、イラスト風やアニメ風など、いろんな雰囲気の画像が作れます。

このAIはオープンソースといって、無料で誰でも使えるのが大きな特徴です。パソコンに入れて使う方法もあれば、インターネット上で簡単に試せるサイトもあります。

Stable Diffusionのポイント

無料で使える
写真みたいな画像から、絵やアニメ風の画像まで作れる
テキストだけで画像を作れる
わりと軽いので、性能が高くないパソコンでも動く
自分でカスタマイズしたり、他の人が作ったモデルを使うこともできる

Stable Diffusionは、プロのイラストレーターやデザイナーだけでなく、趣味で絵を描く人や学生など、たくさんの人に使われています。

Stable Diffusionのしくみって？

Stable Diffusionは「拡散モデル」というしくみを使っています。最初はノイズ（ざらざらした画像）から始めて、それを少しずつキレイな画像に変えていく方法です。

もともとAIは、たくさんの画像と、それに合った説明文（キャプション）を使って学習しています。そして、「どんな言葉にどんな画像が合うか」を覚えていきます。

画像はそのまま使うと重くて処理が大変なので、「潜在空間」というコンパクトな形にして扱います。このしくみのおかげで、少ないパワーでも高画質な画像が作れるんです。

また、「ネガティブプロンプト」という便利な機能もあります。「low quality（画質が悪い）」「blurry（ぼやけた）」など、入れたくない要素を指定できるので、仕上がりをコントロールしやすくなります。

Stable Diffusionでできること

Stable Diffusionでは、こんなことができます。

テキストから画像を作る（Text to Image）
画像をもとにアレンジする（Image to Image）
画像の一部だけ直す（Inpainting）
画像の外側を広げる（Outpainting）
画像の画質をアップする（高画質化）
アニメーションや動画の素材を作る（拡張機能を使う）

「一部だけ変えたい」「絵の続きを描きたい」「画質を良くしたい」といった時にも使える便利なツールです。

はじめての使い方（かんたんガイド）

Stable Diffusionを使うには、大きく分けて2つの方法があります。

① 自分のパソコンに入れる方法「AUTOMATIC1111」というツールを使うと、自分のパソコンで動かせます。自由に使える代わりに、ちょっと設定がむずかしいこともあります。

② Webサービスを使う方法インストールしなくても、Webサイトにアクセスすればすぐに使えます。おすすめのサービスは次のとおりです：

DreamStudio（公式）
Mage.space
Leonardo AI
Stable Diffusion Online

どれも、会員登録をすればすぐに使い始められます。テキストを入力して、画像サイズや細かい設定を決めて、生成ボタンを押すだけ。ネガティブプロンプトも一緒に使うと、よりきれいな画像になります。

商用利用についての注意点

Stable Diffusionで作った画像は、基本的にお金をかけて使う（商用利用）こともできます。

でも注意してほしいこともあります。

モデルによっては商用利用NGのものがある → モデルの説明をちゃんと読むこと
他の人が作った作品に似すぎたらダメ
違法な画像や、人を傷つける画像はNG
有料の素材を使って作ったら、著作権に注意すること

特に「Civitai」などのモデル配布サイトでは、使っていいルールが書いてあるので、よく確認してから使いましょう。

Stable Diffusionの最新ニュース

Stable Diffusionは日々進化しています。最近の注目ポイントはこれです：

2024年に「Stable Diffusion 3」シリーズが登場。より自然な画像や構図が作れるように
3Dや動画への応用も進んでいる
「Stable Virtual Camera」で、2Dの画像を3D動画に変換できる技術も開発中
追加モデル（LoRAやControlNetなど）を使うと、さらに細かい調整が可能

また、イラスト向け、写真向け、リアル風など、さまざまなモデルが続々と作られていて、自分に合った表現を見つけやすくなっています。

まとめ

Stable Diffusionは、だれでも気軽に使える画像生成AIです。無料で高品質な画像が作れて、しかも自由度も高いのが魅力です。

初めての人でも、少しずつプロンプトの書き方や使い方を覚えていけば、いろんな表現ができるようになります。イラストを描くのが好きな人、動画を作ってみたい人、SNSで目を引く画像がほしい人などに、とてもおすすめのツールです。

AIの力を使って、自分だけの作品を作ってみましょう！